Long time no see !

2004年10月29日
「ねえ、逢いたくないの・・・」
「えっ? 何をいきなり・・・。 逢いたいよ」
「なら、おいで!」

「お元気?」という携帯メールが届いていたので、電話をかけたらこんな愛想のないやり取り。
でも、声を聞いたら無性にSに会いたくなり、会社の帰りに久しぶりに会った。
相変わらずの女盛り、今が一番きれいという年齢。
持てる魅力をバンバン撒き散らしていた。
いわゆるフェロモンというヤツ。

「俺はこいつから離れたのと違うんか」
嫌いになったわけではないだけに、こうも簡単に呼び出しに応じてしまう。
きっと私の心は隙間だらけなんだろうな。

「妻」が離れていった時、それまで持っていた「この女性と一緒になれる」という喜びと期待が逆に薄れていった。
私に愛想尽かした女性をそのまま放置できないという罪な性分が私の中に働いて、そういう状態をウェルカムできなかった。
そして、そろそろ距離を置いたほうが良いと思って離れた。
お互いの暮らしがあり、彼女は上海へは行かない。

だが、ある意味で最も長い間私に恋慕を抱かせた女性だ。
そんなに容易く忘れることなど出来るはずもない。
やはり、逢うと心が落ち着き、すっきりする。
今でも世界で一番好きな女性と言える。

かつて、家族も仕事も捨ててもいい、とまで私を思いつめさせた女性。
こういう決定的な人がそばにいない最近の私は、上澄みの水のような味のない接点ばかり追いかけていると思う。
人は一人では生きてゆけない。
まして、「人恋し」族の私にはそばに絶えず誰かがいなければならない。
それも、誰でもいいのではない・・・。

僅か90分、すれ違いのような短い時間だったが、それ以上長いと自分の感情をコントロールできなくなるので、さっと帰った。
そうだ、我慢するのはおかしい。
逢いたければ逢えばいい。
そして、徐々に心を離れさせればいい。

私は上海で暮らすことに決めたのだ。
これからは心につっかえがなくても、隙間だらけでも、上澄み水でもいいじゃないか。
その方が気が楽ってもんだ。

会っていた90分間、衝動との葛藤で自分が別の人間のようだった。

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