今年最後の出張

2004年12月28日
今年最後の東京への出差、つまり出張である。

前夜の就寝時間が午前3時だったからか、きっちり朝寝坊し、関西空港ではなく、2時間遅れで伊丹から東京へ向かった。
午前中のアポは、申し訳ないが当然の、ドタキャン。
その分も含め、午後から密度を上げたら、逆にエンドが早くなりすぎた。

でも復路の予約は、帰省ラッシュにぶつかり、19時の伊丹行きしか取れておらず、これだと早すぎて主たる目的の一つが果たせないため、帰ることをあきらめた。
明日の夜の関空行きにキャンセル待ちをかけた。
ホテルは常に保証されているため、あとは今夜を楽しむだけ。
早速MXさんに連絡をとり、食事の段取りを決めた。

その後に、友人I氏の話を思い出し、年末の挨拶のみで終わるつもりでI氏に電話して、泊りだと言うと飲もうということになり、断われない私はダブルブッキングを承知でOKした。
何と誠意のない男だ、私は。
その後、顧客を訪問した際に、そこのK社長から新宿で待ってるよと言われ、これも断われず、トリプルブッキング。

1番目と2番目はドッキング可能だが、3番目だけは難しい。
と言うのは新宿の店は男性が行く店で、女性連れというわけには行かないからだ。
食事が終わったらみんなと別れてゆけばよいと考えて返事をしたのだが、やっぱり私としてはMXさんとちょっとでも長くいたいから、K社長のところへは行けない。
第一、あそこは酒を飲まないで過ごせる店ではない。
ピチピチねえちゃんの体当たりサービスもあるから、いくらなんでもシラフではおれない。
で、後からだが、K社長には申し訳ないと断わった。

我々二人の待合せも現地とし、表参道駅のA-3出口にちょっとだけ早めに行ったらMXさんはもう来ていた。
今夜はジーンズではなく、落ち着いたニットの上下にベージュのハーフコート、それにちゃんとあのマフラーをしてくれていた。
MXさんのこういう優しい気配りがいい。

いつものスニーカーと違い、普通のヒール高のデザートブーツだと彼女はかなり背が高く見える。
ますます見映えがする。
ヘアスタイルと服装を変えるとまるで別人になるから、女は怖い。
勿論彼女の方が私よりずっと背が高い。
で、私はますます信楽の狸と化していた。

すぐに友人I氏も彼女を連れてA-3出口に現れ、おのおの簡単に紹介を済ませ、すぐ近くにある目的の店に入った。
台風のときに予約して、明星さんと行くはずだったが、結局渋谷に変更してことがあるが、その創作寿司の店だ。
かつて、K社長に連れてきて貰い、その後も何度か来ている。

友人I氏は私と同じ歳。
彼が連れてきた女性は一緒に住んでいる人で、まだ30代の感じのいい人だ。
どうしてそういう人と知り合いに、いや、そんな関係になれるのか。
昔からのヤツの特技と言ってしまえばそれまでだが、実に不思議だし、羨ましい。

ま、向こうはちょっと歳は離れているが、お似合いのカップルと言った感じ。
それに比べてこちらはと言うと、てんで不釣合いな組み合わせ。
会社の上司と部下、叔父と姪、取引先のやらしいオヤジと担当者、町内会の世話役と若奥様、どこかの小学校の教頭と児童の母親・・・。
何でもいい。
どうせろくなものに見えないオヤジとうら若い女性である。
遠からずということで、悔しいが納得せざるを得ない。

L型という変則的な並び方で座ったが、これもいいものだと思う。
面と向かっての2ペアよりもてらいはない。
いろいろと話が弾む。
I氏は苦労人だが、彼はそれをほとんど表に出さない。
だから話が重くならない。
私が彼を良く思うポイントの一つだし、私には備わっていない要素だ。

ゆっくりと気持ちのいい食事を終え、それぞれに分かれたのは約3時間後。
我々は懐かしい表参道界隈を歩き、原宿から渋谷へ出た。
話があるということだったので、あるターミナルホテルのラウンジに行った。
混んでいて結構待たされた。
やはり仕事納めの帰りなのか、そういう組み合わせの顔ぶれが多い。
ようやく窓際の席に案内された。

こういう場合、いつものことだが、ほとんど私が話してしまう。
聞き役にならなければいけないのに、いつもそうなる。
自分としては是非変えたいと思うの性格の一つだ。
ただ、この出過ぎの症状は私固有の積極性が為すものだから、私の「売り」であるその積極性自体を壊すことなどあってはならないのだが、うまく加減が出来ない。
何かで卓越してしまえば、こういうことは簡単にコントロールできるのだが・・・。
どうやらこの辺の性格も、酒も、同じところにあるのだろう。

MXさんの話は、熟慮を要するものはあるが、基本的には上海へ行きたいとのこと。
嬉しい。
その一言に尽きる。
こういう人がそばにいてくれたら、私は心強いし、奮起できる。

私は底の浅い、薄っぺらな、成長しきっていない人間だから、落ち込むこともあるし、我を忘れて突き進み、自分の役割を見失ってしまうことだって時にはある。
そんな時にちゃんと手綱と鞭を持って、コントロールして欲しい。
そうでないとこの馬車馬は牽引車になれない。

ただ、私側のメリットばかり考えてはいけないと思う。
本当にMXさんにとってプラスになる上海でなければならない。
貴重な人生の時間なのだから。

これでひとつ階段を上がったが、これからが大変。
私は少しでも良い条件をMXさんに用意しなくてはいけない。
固定経費との兼ね合いもあるし、何よりも本社のボスへの申請をどうするかだ。
私が必要としているものに対して客観的な同意を得るにはどのような論理で説明すればよいか。
言い換えれば、ボスが他の人に対して説明できる材料が必要なわけだ。

それは、この休みの間に作成しなければならない事業詳細計画の中で出来ると思う。
ここには書けないが、基本的にどうすればよいかは頭の中で出来上がった。
あとはMXさんに私が率いる会社がどういうもので、何を作りどう売るのかを説明し、その中でMXさんのできること、したいことを考えて教えてもらう必要がある。

出来れば休みの間に会いたい。
性急にしてはいけないが、ある程度突っ込んだ話をしたい。
でも、MXさんにも予定があるだろうから、出来るかどうか。
とりあえず電話ででも・・・。

閉店で追い出されて時計を見ると午前零時をまわっていた。
また、調子に乗って、こんなに遅くなってしまった。
送って行くことを申し出たが、電車があるから大丈夫だという。
心配だったが、MXさんが乗る東横線の改札口で別れた。

私は山手線で品川のいつものホテルへ向かった。
丁度、ホテルに着いた時、MXさんから無事到着を知らせるメールが入った。
これで一つの心配は消えたが、さあこれからが大変。
その日に帰る気もないのに、泊りの用意もせず、着替えなど何も持っていない。
幸い明日はオフだから、ノータイにして、BDシャツのアイロン掛けを省けばよい。

ジャケットとパンツをシャワーで湯気一杯にした浴室にしばらく掛けてシワを取り、シャツと靴下、下着、ハンカチを洗面器で洗濯して浴槽ですすぎ、ハンガー、椅子、フロアスタンドなどを駆使して、干すワ、干すワ。
部屋が物干し部屋と化した。
こういう時、広めの部屋だから助かる。
当然、醜いが私はフリースタイルである。

ニュースで高校ラグビーの大阪朝鮮高級学校が初戦を劇的逆転勝ちしたことを知る。
どんな内容にせよ、勝ちは勝ちだ。
去年の雪辱まであと2勝。
がんばれ。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索