さて、今日から韓国出張。
3回目のソウルだ。

韓国といえばキムチ。
大好物の一つだ。
美女の国、美しいメロディと、厚い人情と、働き者のオムニと、儒教思想が今も生き延びている国。
かつてはフェイクで有名な国だったが、今はさらにうわ手を行く中国にその主役の座を明け渡している。
とはいえ、今も街のあちこちにフェイクが氾濫している。
女性の顔もプチ何とかでフェイクらしい。
韓国に行けば驚くのが車。
街中の道一杯に走る車の殆どが韓国製。
日本では見かけない車ばかり。
よく見るとどこかの国の車に似たようなものばかりだが、全体的に仕上がりはよい。
欲しくなるような車が一杯だ。

体育の日の朝、7時40分に自宅を出た。
荷物は徹夜で用意した。
またまた寝ていない。
大きなトランク、PCを入れたTUMI、さらに土産で一杯の帆布製のダッフルバッグ、といつものボリューム。
たった3泊なのにあれもこれもと本当に嫌になる性格だ。

我が家の最寄りの駅は徒歩1分以内。
しかし、今日は遠回りしてエレベーターに乗り、高架工事中のためジグザグ化した通路を歩き、仮説プラットホームに階段で下りる。
この旅で最も疲れるところだ。
いや、14日の帰りの階段を上る方がしんどいだろうな。

時間通りにやって来た空港急行で25分、ほぼ毎週使用する関西空港駅だ。
10時30分の出発便で8時30分頃にやってきたら、人、人、人。
関西空港の国際線出発ロビーは団体客で一杯だ。
長蛇の列の間をぬってファーストクラスカウンターへ。
JGCメンバーはこういう時のためになっているようなもの、さっさとチェックイン。
「○○様、申し訳ございませんが、こちらの都合でビジネスクラスとさせて頂いてもよろしいでしょうか?」
なんという慇懃無礼、断わる人間なんかいるはずがないのにこういう見下したものの言い方に、クレーム男の私としてはさすがにカチンときて言ってやった。
「はっ。よ、よろしく」
これが精一杯だった。

セイフティチェックも出国手続きも人が並んでいたが、やはり日本のそれは手際がいい。
ラウンジで荷物を置いて、免税店で自分が使用するオーデコロンをスプレーも含め2瓶買い、さらに土産の化粧品、タバコなどを買う。
酒は買わなかった。
私は今、禁酒中。
自分が飲めないのに他人へ土産に買う気も起きない。
買い物〆て4万5千円。
ちょっと、ペースが早すぎる。
これじゃすぐ破産するかも。

それにしても韓国線はすごい人気、ジャンボ機は満席状態だった。
特にエコノミー席(Yクラス)は団体客が冬ソナツアーでどっと乗っている。
こりゃCクラスへ追い出されるわけだ。
ありがたや、ありがたや。

離陸して安定飛行に移ったらすぐに食事。
隣席の同年輩の男性と言葉を交わすと、なんとライバル会社。
お互いに気まずそうに偶然を驚く。
しかし、かなり好きそうなオッサンだ。
仕事もバリバリだがあっちの方もかなりと見た。
それに比べ私はかなり見劣りするだろうな。
全てが貧弱だもんな。
ま、服装のセンスだけは勝たせて戴いた、というところか。
彼はこの便で役員さんとソウルへ入り、明日朝の便で帰るという。
何しに行くんかな?
どうやら三○電子との部品供給契約の締結らしい。
私はこれからの売込みだというのに、かなり水があいている。

インチョン空港へは時間通りに着いたが、入国管理場がメチャ混んでいて、なかなか出られない。
特に私の並んでいる窓口の担当官は、国の治安を背負っているような男。
虫眼鏡を使ってパスポートをチェックしている。
お前なあ、一人遅いんやで・・・、お前だけ・・・。
並んでから出るまで50分かかった。
荷物を取って、ようやく待ち合わせている人が待つロビーで出た。
ここで、30分早く着いた日本の顧客S社のS氏、T氏と、韓国の取引先H社の担当者P氏と落ち合う予定だが、私がかなり遅れた為、みんなに申し訳ないことになった。

幸いすぐにジョインし、日本勢はレンタル携帯電話を借りていざ出発。
韓国の携帯電話は日本と同じ方式だが、料金は日本よりはるかに安い。
日本の通信は鎖国・特権・寡占状態。
許認可体質の郵政行政の最大のツケだ。
ある意味で国債以上に後年のハンディキャップとなるだろう。
つまり、NTTが日本の携帯電話の発展を遅らしたと断言できる。
何がFORMAだ、iモードだ。
そんなサービスよりも、もっと安く、もっと広域に、もっとグローバルに使えるようにしてもらいたい。

空港から車で1時間半ほど走った国境に近い地域に最初の目的地であるH社の加工工場Aがある。
そこを視察し、ダメ出しをして、議事録を確認し、さらにソウル中心部のホテルに向かった。
今回のメンバーでは、韓国側のP氏は英語が流暢であるが、日本側はガタガタ。
ヒヤリング、リーディングはさほど苦にならない私だが、話す方はからっきしダメ。
その私が通訳をするわけだから、もうひどいもんだ。
契約も商談も交渉も全て私の英語にかかっている。
でも、P氏はたいしたもので、聞こうとしてくれるので、助かる。
それでも同行者から褒められた。
口に出しては言えないが、世の中にはまだまだひどい連中がいたというわけだ。
ま、ちょっと前までは私もこうだったんだろうな。
勇気を出して話せば何とかなるという実証か。

自慢ついでに書くと、私の会社では管理職はTOEIC 500点以上が必須で、おじさん族はクリアするために何度もチャレンジするのだが、私は1度目で ? ? ? 点、余裕であった。
でも、話せない。
本当に話せない。
つまりTOEICなんで何の目安にもならないということか。

午後5時30分、予定より1時間遅れてホテルへチェックイン。
いつもの市庁舎前のプラザホテル、冬ソナで使われたホテルということで全館満室とか。
レートは前回の5月よりも上がっていた。
いつものフロア、ほぼ同じ位置の部屋、しかもチェックインではサインするだけの省手間でリピートの効果があった。
P氏にロビーで待ってもらい、部屋に荷物を置き、皆でP氏の本社へ向かう。

韓国では一流企業であるH社の本社はやはり大きなビルで、勤勉を物語るように6時を回っているのに帰宅する人の流れは少なかった。
約2時間、品質基準に関する打合せをし、その後食事をご馳走になった。

1年前にも訪問したがその時と同じ日式料理。
日本料理とは似て非なるもので味はさほどよくないが、魚は新鮮で、ふんだんに高価なものを揃え値も高いようで、もてなす側のある種の誠意は伝わってくる。
しかし、いつも到着した日に日式料理、はないだろうと思う。
隣同士とはいえ民族性の違いがここにある。
細かい気配り、しかも配慮するポイントの最適化にうるさい日本人にはこのズレはきつい。
外国とのビジネスでの留意点だろう。
酒を飲めない私はお茶の乾杯で通したが、2月に彼らが日本に来たときは深夜まで銀座で騒いだだけに、口々に禁酒の理由を聞いてきたが、酒での不始末の自戒とは言えなかった。

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