勿論天気のことではない。
今日一日の私の心気である。
天気そのものは、東京では晴れで冷え込みがきつい、というところか。

一昨日の浜松出張の寝坊の二の舞をしてはいけないと思い、早く寝るつもりでいたが、そこは長年の習慣で日付変更線が過ぎないと落ち着いて何かが出来ないため、結局はあれこれと片付けていたら午前3時。
いつもなら例え1時間でも寝なきゃと思うのだが、先日の失敗の余熱があるうちだから意地でも遅れたくないので、眠ることをあきらめた。
飛行機の中で少しは眠れるだろう、電車の中でも・・・。

その通り、関西空港までの電車で、羽田までの飛行機で、はたまたビッグサイトまでのバスでも途中の景色を見ていない。
ビッグサイトで開催されている展示会の入場券を忘れたので出展している知り合いの会社に頼んで持ってきてもらい、中へ入る。
展示会を見て回るのは久しぶりだ。
バスを降りしなにMSさんからメールが入り、彼女もこの会場にいるという。
どこか出会えればいいな。

最近は目の前の仕事でバタバタして、このような時間を持てていない。
これはいけないことだ。
常に様々な情報を求めて行かなければいけない。
新聞や本を精読し、展示会を回り、セミナーに参加して、自分とは違う観点を知らなければ仕事や視野が偏狭する。

私の持ち味は、広く知っていること、広い人脈があること、広い視野で観て判断すること、だったはずだ。
自分にないものは「深く」という言葉。
それは、際限のないものであり、私という個性は「深く」を求めることを苦手としているし、無理であきらめるというよりは必要に応じて深くなればいいと思っているから。
それは決して消極的な考えではなく、「深く」を効率的にするための私なりの方法論なのだ。

徹夜、風邪気味でやや重い身体を引きずって会場を歩き回り、入場券をもらった会社で担当者や多くの人と転職の挨拶をし、さて昼飯というところでMSさんに同行者がいるかどうか聞いたら一人だというので昼飯を一緒にすることにした。
昼時のビッグサイトはどこも行列。
最初のところで決めておけばよかったかもしれないが、かなり並んだ後でそこのメニューが好きなものじゃないと分かって、また別のところへ行ったりしながら、あれやこれや話した。

最後に最も奥のレストランへ向かった途中で取引先のT氏に出会った。
偶然というのはこういうことなんだろう。
MSさんと初めて食事に行った時にも彼と一緒だった。
久しぶりの再会にMSさんは楽しそうに話していた。

実は私もMSさんと会うのは25日ぶりで、その間に彼女はかなりの期間を病気で寝込んでいたらしい。
詳しく聞いてはいけないことかもしれないが突っ込んで聞いて行くと、彼女も初めのうちは話しにくくしていたが、やがて全部話してくれた。
聞いた後で大きく後悔した。
この辺が私の最大の欠点なのだろう。

私がしつこく聞いたからだが、普通の人なら話せない内容を平然と話す彼女に驚いた。
そこには欺瞞も打算もないように思えた。
病に一番効く薬は気分転換。
今の彼女を取り巻くものがいけないのかもしれない。
それならいっそ、彼女の好きな上海ならば良くなるかも・・・。
たとえ難しくても、私はなおさら彼女に上海へ来てもらいたいと思った。

食事の後、彼女も仕事に戻り、私は品川へ向かった。
途中、電車で居眠りをしてしまい、途中で慌てて降りた為、PDAのケースを車内に落としてしまった。
品川では取引先の賀詞交換会が16時から開催されるが、その1時間前に次の上司となるY氏と会い、いくつかの指示を仰いだ。
27日から2泊3日で一緒に上海へ行くが、それに関する事項だ。

取引先の宴は盛大だった。
こういうことを大切にする企業だから、前年対比110%以上で業績を伸ばしている。
しかし、私が知っている顔は、その企業の主な人たちと前述の上司、それに今の会社の者数名だけだった。
私はこれから、こういう人たちと取引をしてゆくことになる。

一瞬、気持ちが曇る。
やってゆけるのかな。
まるで生き馬の目を抜くような世界だ。
この連中から見れば今私がいるところは本当にぬるま湯だろう。
「いや、彼らも人間、俺も人間」と自ら鼓舞する。
やるっきゃないんだから・・・。

その後、MSさんと食事をするために、待合せ場所の品川駅で約45分の調整、つまり約束よりも早く行ったので待つことになり、駅の改札辺りでうろうろ。
ところが気温がドンドン下がり、身体が冷えてきて、足の感覚がなくなり、最悪のコンディションとなった。
約束通り彼女はやってきた。

こちらの体調が最悪になりつつあることを知らせないようにしようと思っていたが、寒さに勝てないことを吐いてしまった。
気にしていないといいが・・・。
帰りを考えてなるべく便利なところでという私の勝手な条件で品川駅のビルにあるアトレ品川で訳のわからないもの(一応はイタリアン?)を食べた。

いくら寒くても、いくら便利でも、あれはないな。
ジャンクフードに近かった。
でも、おしゃべりしながらの食事はやはり楽しい。
今度は時間を気にしないですむように泊りの出張に合わせよう。

羽田空港への電車でも寝ていた。
よく起きられたと思う。
ラウンジに寄る間もなく、そのまま搭乗した。
往路はJシートだったが、復路は普通の席しかとれなかった。
それでも金曜日の夜便だから満席で、前方通路側など取れること自体有難い事だと感謝しなくちゃね。

次の出張の予定はまだ決まっていない。
或いは、これが最後になるかもしれない。

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