すごいぜ、常熟

2005年3月8日
朝はふつうに目覚めたがこのホテルには朝食がない。
別に1回ぐらい食わなくても何の影響もないが、口が淋しい。
Jさんが近所を歩いて、饅頭屋を見つけ、買ってきてくれた。
「すごく安いんですワ」
すぐに値段を言うのが彼の悪い癖だが、聞くと確かに安い。
同じ江蘇省、距離も普段なら1時間半以内の距離で、上海との格差がこうもあるとは。

開発区事務所に行き、何人もの方に日頃の協力の謝辞を述べたとき、自分の置かれている位置がわかった。
そうか、総経理なんだ。
会社を代表しているんだ。
相手は日本企業の我々に対し、畏敬の念を抱いているし、付き合い方を懸命に探っている。
なら、私は素で行こう。
ありのままでいい。
自分自身の力に大きな自信がある。
誰しもそうだろう。
それ以上に、素でないと長続きしない。

10時を過ぎるころに上海から本社の技術担当であるUさんがコンサルの女性たちと一緒にやってきた。
彼は昨夜は上海に宿泊し、慢性化している交通渋滞で片道2時間の道をやってきた。
私は常々彼のそういう出張の仕方に異論を告げている。
次週からは直接に現地宿泊してもらうつもりだ。

電気工事など、まだまだ完了まで程遠い工程を日系の内装業者ががんばってやってくれている。
現場を見た後で開発区事務所に場を移し、さまざまな打合せや銀行員とのやり取りを経て、昼食となる。
開発区の中にあるゆったりしたレストランでかなりのご馳走、いつもいつもこちらの開発区事務所の方にお世話になってしまっている。
落ち着いたら必ずお返ししなければいけない。
まず仕事で、その後に楽しい時間を過ごして頂くようにしよう。

ここでいう開発区とは、江蘇省常熟市経済開発区に属して大規模な変貌を遂げている工業団地のことで、行政が行う事業であり、職員は準公務員のようだ。
大きな土地を借り、大規模な工場を作る会社が多い中で、今回私が率いる会社は実に小さな組織であり、工場も狭い。
まるで町工場だ。
しかし、最先端の生産機器を投じたハイテク工場で、一見低いレベルに見える工程に高度な仕組みがぎっしりと詰め込んだ面白い工場だ。

夕方、今夜からの宿舎を変更してもらい、街中の繁華街に直近のホテルに行った。
チェックインを済ませ、開発区の女性職員たち、コンサルの女性たち、Uさん、Jさんと繁華街をうろつく。
最近の中国の地方都市は多くのところでこのような開発が進んでいるが、江蘇省の江陰とこの常熟が特に成長しており、町を闊歩する人の服装も上海と変わらないものがあり、並んでいる百貨店には1万9千元もするアルマーニのスーツが飾られていた。
買う人がいるということだ。
私の所得では買えない。

18時過ぎ、ホテルへ戻る。
今夜はここで市の経済開発局のお役人の方たちと会食がある。
開発区の女性職員たちとここでお別れし、お役人たちと2階の会場へ向かう。
いつもながら、お茶と日本語のスピーチで何とか済ませ、21時過ぎにお開き。
中華メシは確かに私に合っている。

その後、上海へ帰るUさん、コンサルの女性たちとお茶を飲み、夜道を約90分掛けて帰っていった。
明日は工場要員(ワーカー)の面接だ。

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