起床は6時30分。

昨夜、温かくして寝ていたら真夜中に電話が鳴って起こされた。
友人のLさんからで、酔っ払ってしまって帰れないからどうしよう、というもの。
どうしようといったって、迎えに行くしかない。
二日間も風呂に入っていない臭い頭と身体で、パジャマのままに上に昼間の服装と同じく、フリースのブルゾン、そして釣り用の上下の防風着でコロコロになって、タクシーに乗って急いで駆けつけた。

途中、タクシーの運転手がとんでもない場所に行くから大声で行き先が違うと怒鳴った。
こんな真夜中に呼び出されたこと、そして、何よりもそれに応じている自分に腹が立っていたからだ。
運転手にとっては災難だったかもしれない。
それにしても道をきちんと言ったつもりなのに運転手が違う場所に行こうとしたのはこれで2回目だ。
私の中国語は基本的におかしいのだろう。
自信がなくなってきた。

どうにかこうにか、我が家へつれてきて、もう一つの寝室に寝かせ、時計を見たら2時30分。
そのまま、バタンキューで、6時半の目覚ましが閻魔の声に聞こえた。
熱はないが身体は重い。
さすがに風呂に入らないで3日目というのは私としては許されないこと。
幸い、水に触れても悪寒がなかったので、バスルームを真冬モードにして入浴準備。
まず、温風器を強にしてON、湯温は最も熱くして、しかもシャワーで湯を入れ、部屋中を湯気で一杯にし、朝風呂に入った。
当然、湯上りは部屋の中でシャツまで着て頭もしっかり乾かしてからバスルームを出た。
メガネはずっと曇っていた。

寝ているLさんをそのままに、鍵だけ置いて張り紙して出てきた。
今日はアーイさんが来る日だ。
あの若いアーイさんがいきなりLさんと遭遇するとやばいものがある。
で、出社してアーイさんに会った時、我が家へは午後から行くように頼んだ。

仕事をしていると、Lさんから「ここはどこ、私は誰」調の電話があり、またまた我が家へ立ち戻り、タクシーに乗せて自宅へ帰らせた。
面倒もここまでくればお人好しそのものである。
中国の友人はやはり日本人と基本的に違うものがある。
特に上海人はエスカレートしやすい。
距離感を図る必要が常にあると思う。
しかし、何度も書いているが、上海暮らしの心の支えとして重要な人だ。

午後からは浦東で開催されている電子関係の展示会を見に行き、帰路に韓国の会社を訪問したが、事前のアポイントメントがあるにもかかわらず、約束した人はおらず、気を悪くして帰った。
大人のビジネスの約束なのだから、きちんと守れよ、といいたい。
わざわざこちらから行ったあとで、その時間を過ぎてから今日はだめだというのはあまりにも失礼すぎると思う。
とりあえず、連絡をするように伝え、帰社したが、連絡はなかった。
このままでは信用など出来るはずもなく、今後の取引はありえない。

18時過ぎ、友人のHさんから電話があり、病床への差し入れが用意できたというので、運転手に回り道してもらい、まごころの塊を頂戴しに行った。
風邪で寝込んでいる独居老人に対する温かい気配りに心から感謝したい。
本当に優しい人だと思う。

帰宅後、外で食べずに自宅でありものを利用して食事を作り、一人「侘びしく」食べた。
といっても、「侘びしく」は大袈裟かもしれない。
いつも誰かと一緒に食べてきたから、たまには一人のほうがいいという贅沢な単身赴任者なのだから。

食事をしながら、体操の世界選手権で個人総合に富田と水鳥がワン・ツー・フィニッシュを決めてくれたテレビを観て、恥ずかしいけど、思い切り声を上げて泣いた。
娘と同じ年の彼ら自身の努力もすごいし、その背後におられる人たちの支えや、何よりも両親の気持ちを考えると、もう自分のことのように嬉しくなって、泣いていた。
上海で暮らし始め、日の丸が揚がる意義の大きさを、これまでとは違った感覚で受け止めている。
私はパスポートホルダー。
常に胸には日の丸が付いている。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索