熟年夫婦

起床は6時30分。

朝から加工手帳の件でバタバタしている。
工場長が段取りを間違えてミスばかりしている。
どうやら来春の自身の結婚に向けてあれこれと気持ちが動き、仕事が手につかないようだ。
暫くはこの状態が続くだろう。
仕方がないことだ。
しかし、全社に対する影響は大きいので、上司として一応釘をさしておいた。
ま、効果はなかろう。

今日は日本から先輩のIさんが奥様と友人夫婦を連れて、遊びで上海に来られる。
日曜日に帰られるまでアテンドをすることになっている。
よりによってこの忙しい時期に・・・なんて思っていない。
私にとって仕事よりも個人的な動きのほうが重要なのだから。
やはり私はダメ総経理だろう。

運転手のZさんに迎えに行ってもらったが、空港が混んでいて彼は2時間以上待ちぼうけとなった。
18時30分、Iさんたちの泊まるホテルに私が行くと、運転手のZさんは入れ違いで帰ったあとだ。
電話と携帯電話のメールで礼を言った。
「没関係的。不用謝」
いつものコメントが返ってきた。

食事は景色の良いレストランにしようと、タクシーを分乗して外灘へ行き、一通り景色を楽しんだ後で、観光トンネルで浦東へ渡り、よく行くレストランへ入った。
平日だけど時間が時間で、結構混んでいて少し待たされた。
しかし、案内の小姐が感じの良い美人で好みのタイプだったので、戯れにリクエストを出したら気持ちよく応えてくれたから、待ち時間も楽しかった。
サービス業はこうでなくっちゃいけない。
中国もここまで来たかと嬉しくなってきた。
この国で最も進んでいる上海でもまだまだサービスの概念が出来ていないのが一般的だ。
ま、日本もそれがわかったのは最近なのだけど・・・。

Iさんのたってのリクエストが蟹。
私はここで食べた蟹に失望しているだけに、あまり薦める事が出来なかったが、結局は頼んだ。
料理は控えめないつもの味で、私には食べやすい店だ。
結構満腹になった。

その後、浦西に戻り、和平飯店の老人ジャズを聴きに行った。
ここに来るようになってもう21年。
バンドマンの方もほとんどがオーバーエイティ。
ここに来ると時の流れの怖さと偉大さとが交錯する。
ここで写した古い写真を見ると、自分も歳をとったと思う。

23時までズンチャッチャを楽しみ、彼らをホテルまでお送りして帰宅したのは日付変更線の少し手前だった。
彼らからもらった物や荷物を整理し、入浴していつもの時間になっている。