起床は6時30分。

サンドイッチ屋さんのあの愛嬌のいい人は今週もいなかったから、どうやら辞めたようだ。
今の人に馴染むのは時間がかかるかもしれないが、こちらから日本語で「おはよう」と挨拶をすれば中国語で答えてくれるので、何とかなりそうだ。
毎日食べる大切な朝飯だから、大事にしたい。

先日から血圧計が加圧不足で測れない。
5分以上あけて測るのだが、計測数値が目まぐるしく変わる。
ひどい時は、170/120になったり、102/67なんて極端にずれたりしている。
健康チェックで重要なものだけに、信頼性がないとダメだ。

買って2ヶ月足らずでこうなるのはやはりメーカーに問題があるとしか言えない。
日本のメーカーが中国の工場で中国向けに作っているのだが、多分、同じ工場で作られた機器でも日本向けとはコストの掛け方が違うからか、品質はしっかりしているが、中国向けは品質にバラつきが多い。
これはこのメーカーに限らず、衣料品、食品から家電、AVに至るまで、中国向け製品の日本向けとの品質格差は明らかに存在する。

どういう考えでいるのだろうか。
将来を考えると、この国で品質向上の旗手がそろそろ現れてもよさそうだと思う。
ただ、中国向けでも、日本と同等かそれより高く取引されているデジカメなどはしっかり作られている。
この辺にメーカーの採算主義が見え隠れしていると思う。

血圧計を修理してもらおうとメーカーのサービスセンターに持ち込んだら、数値は正常値を示す。
症状の再現ができない。
係員は当然、これは正常だと言い張る。
帰路、車を止めて再度測るとやはり異状値を示した。
やはりおかしい。
しかし、後日、別のセンターに持ち込むことにした。

自宅入り口の鍵を取り替えたいので、徐家匯の近くの建材市場へ行き、シリンダーキーのみを購入。
取替えは帰宅後に自分でするつもりだが、これで安心して外出できる。
終業後、暫くしてから自宅へ帰ったが、清掃はもう終了してアーイさんはいなかった。
最近、早く終わっているようなので、こちらとしても気が軽くなる。
やはりよその主婦が遅くまで我が家にいると、気の毒になる。
洗濯物の軽減など、できるだけの協力はしているつもりだ。

入浴し、レーザメスでできものの削除手術をした頭の傷でなかなか洗えなかった髪をきれいにし、カジュアルな服に着替えて浦東空港へ向かった。
JJさんが着くのは20時25分。
家を出たのは19時40分、仕事の片付けや入浴で予定より20分ほど遅れてしまった。
多分ギリギリセーフ、という読みだったが、この遅れがあとで悲劇を生む要因となる。

そう、ここでハプニングが起きていたのだ。
東京発のNW025便が予定よりも30分近く早めに浦東空港へ着いていたのだ。
自分たちが世界で一番えらいと思っている米国人にとって、最優先するのは自分たちの利益。
アジア人の客の都合など考えていない。

早く着くことは確かにいいことだ。
乗務員も早く解放されるし、乗客の殆どが早く次の目的地に行ける。
しかし、速度を上げると燃費は悪くなるし、出迎えの人にとっては有難くない場合もできる。
地上係員はスポットの確保や係員のやり繰りに大変だ。

地下鉄の中でJJさんからの電話を聞いたときには驚いた。
飛んでいる飛行機の中からかけているのかと思った。
「空港に着いたよ」
その次の言葉は容易に想像できた。
「今どこ? まだ着いてないの?」

龍陽路で発射寸前のリニアモーターに飛び乗り、空港駅に着いたのは20時50分。
タクシーがなかなか捕まらずに10分ほどロスしたため、自宅から70分かかった。
痛い足を引きずって駅からの通路を急ぎ、出迎えロビーに着いた時、JJさんは電話を片手に荷物を持ってキョロキョロしていた。
遅れたことを詫び、長く待ったかと聞いたら笑いながら首を横に振った。
よかった。
怒っていない。
私は助けられた思いがしたのだが・・・。

タクシーに乗ってJJさんの住む町へ向かったが、果たして、車の中で小出しに怒りを出してきた。
これまで私を迎えに来た人たちは、30分は早い目に来ていたよ。
着いた時に待っている人がいないとどれだけがっかりするか考えたことがありますか。
あなたはこれまで生きてきて、飛行機が早く着いた事はなかったのですか。
「気分が悪くなってきた。あ〜あ、イラつく」
やはり第2幕はどんでん返しが待っていたのだった。
なだめ、すかして、本来なら到着まで長く感じる浦東からの距離があっという間に狭まった感じだった。
でも、嫌な雰囲気だと短い時間でも長く感じられるものだが、叱られているのが楽しかったので本当に短く感じられた。

自宅へ荷物を運び込むのを通りの角で待っている間に、どういう部屋なのかを想像していた。
几帳面だろうか。
いや、優先順位をはっきりさせる人だけに、掃除よりも整頓よりも仕事や友人との約束、美容院など、スケジュールを優先させてあまりきちんとしていないかもしれない。
仕事のできる人に多いタイプの部屋になっているだろうと思った。

電話で何か食べたかと聞かれた時、カップラーメンを食べたと答えたが、実は何も食べていなかったので、近くの軽食レストランへ行った。
幾つかの小吃とビールを腹に入れている間も、遅れたこと、思わず口を滑らせた胸元の紅斑のことなど、執拗に叱られた。
この人はすぐに怒る人だ。
そして、この怒りはこの人の親しさのスピーチだろう。
私は空腹が治まり、ビールの軽い酔いも手伝って、気持ちよくその小言を聞いていた。

こうして本日最大のイベントは終わり、タクシーで自宅へ帰った。
帰宅後すぐにメールをくれとのこと、子供じゃないんだから報告なんてと思ったが、無事に着いたと電話をしたら急に楽しい気分になってきた。
こういう爽やかさは久しぶりだ。
帰ったコールもいいもんだと思った。

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