日本人的な暮らし

起床は6時30分。

ウェークアップコールをJJさんに送って、朝食を食べ、チェックアウトをして工場へ出勤。
銀行への様々な手続きの処理をし、顧客とのやり取りを重ね、昼食は近くのレストランに一人行き、午後は資料作りと改装工事のチェックなどで過ごした。
16時、迎えに来た車で上海へ戻った。
運転手はZさんではなかった。

18時に帰宅し、2泊分の荷物を片付けながら、自宅をチェック。
昨日、湯沸かし器と寝室のエアコンの取替え工事を大家がしている。
湯沸かし器は無難なもので、シャワーの温度と湯量はこれで申し分ない。
ただ、もっと早くやってくれていれば、寒い時に不便な入浴をしなくてすんだのに、と思う。
エアコンは安い中国メーカーのもので効きはよくないが、少しは静かになったと思う。
これまた、少し遅かったと思う。

問題は、玄関から上がったフロアから寝室への廊下が汚れているようだった。
アーイさんがきちんとしてくれなかったのかと自分でモップを用意して床を拭いたが、汚れではなく、小さな無数の傷だった。
土足で歩いた痕のような状態で、工事中に靴を脱いで上がらなかったことが明らかだった。

日本人は履物を脱いで暮らす。
住居に土足で上がるということ自体ができない民族だ。
つまり、単にきれい好きとかの問題ではなく、土足で上がることが尋常ではない状態を示しているからだ。
後できれいに拭けばいい、という合理的な考えを受け入れることができない。
それが日本人だと思っている。

私は東アジア人を自称するが、心の底に流れるのは日本人の血だ。
しかも団塊の世代であり、古きよきものを次代へ伝えなければならない一人だ。
海外で住んでいても、大家が中国人でも、私が借りている家は日本式で暮らしたいと思っている。
それを、大家は土足で上がった。
その行為の影響をまるで考えずにした。
勿論私がいるときは絶対にしない。
私は腹が立ってきた。

夕食は一人で「花蝶」へ行った。
常熟で食べ物探しを楽しめなかった分、「花蝶」が新鮮に感じるはずだったが、店の感じが以前のような明るさを感じさせない。
料理の味やメニューに飽きてきたということもあるかもしれないが、それ以上に楽しくない。
どうやら店長の振幅が増幅されて伝わってくるからだろう。
開店して必死で客を増やしてきて、一休みということか、店長の顔から明るさが消えた。

JJさんが友人との食事を終えてやってきた。
暫く我が家で話をした。